民事執行法は、執行裁判所は、(1)目的不動産の表示、(2)1目的不動産にかかる権利の取得および仮処分の執行で売却によりその効力を失わないもの、(3)売却により設定されたものとみなされる地上権の概要を記載した物件明細書を作成し、一般の閲覧に供するために、その写しを執行裁判所に備え置かなければならないと定める(同法22条)。この規定に基づいて作成されるのが物件明細書である。物件明細書は、現況調査報告轡および評価書が提出され、かつ、配当要求の終期が到来した後に、目的不動産の売却条件を決定したうえで作成される。
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物件明細書は、執行裁判所の事実認定と法律判断に基づく執行裁判所の認識を記峨した書面であるか、物件明細書の作成は、裁判ではなく執行裁判所の執行処分であると解されている。物件叫明細書に記載されることが法定されている権利関係・執行関係は、売却によって効力を失わず、買い受けた不動産の負担となるものに限られている。したがって、目的不動産に占有者がいても、その占有権原が買受人に対抗できない場合には、そのような占有者の有無や占有権原は、物件明細書の必要的記載事項ではない。しかしながら、東京地裁の執行実務では、物件明細書は、執行裁判所が認定した権利関係を記載するといった機能だけでなく、買受希望者に対し、目的不動産に対する関係に影響を及ぼすような重大な情報を提供するという機能をも併せ有するものであるとの見地から、任意的記載事項として、理由を付した説明、売却のための保全処分の執行状況等が記峨されている。したがって、物件明細書を閲覧することにより、執行裁判所の提示する目的不動産に関する情報を得ることも可能となっている。